ヤドカリ船長の航海日誌

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「僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に見るイギリスの公立中学校

こんにちは、ヤドカリ副船長の妻です。

日本は格差社会、という言葉もすっかり定着した感がありますね。

子育てをしていると特に、教育って課金ゲーだな。。と感じることが多々あります。

習い事にしても、中学受験にしてもお金がなくては始めることもできない訳です。

先進国では概ね格差が拡大していると言われていますが、他の国ではどうなんだろう、と思いますよね。

熱い日本人母ちゃんによるイギリス下層社会レポ

「僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー」、今年の本屋大賞を受賞したり、かなり話題になりました。イギリスの中等教育ってどんな感じなのか知りたくて手に取ったのですが、それ以上に子どもの教育環境について考えさせられました。

著者のブレイディみかこさんは、イギリス在住でイギリス人の夫との間に息子が1人います。パンクが好きでイギリスに渡り、現地で保育士資格をとり、底辺託児所で働いていた、というかなりレアな経歴の持ち主です。この息子が通う公立中学校を舞台に、人種や階級、経済格差やLGBTなどの問題をめぐる様々なエピソードが語られます。

主人公であるブレイディさんの息子の通う学校は、ちょっと前まで底辺校で、生徒はイギリスのブルーカラー層が多数派という典型的な公立中学校です。

交わらない公立と私立

イギリスにおける公立と私立の間には、日本以上に大きな隔たりがあります。まず、公立はブルーカラー、私立は中産階級以上、と階級によって分断されています。私立の学費は200万円程度〜と日本以上に高額ですので、必然的に所得により入学できる層が絞られる訳です。

そして、私立では、勉強はもちろん、スポーツ、多様性という点においても公立とは圧倒的な差を見せつけます。

衝撃的だったのは、公立と私立合同での水泳大会でのエピソード。整った施設、能力のあるコーチの指導を受けている私立校に公立校は惨敗するのが当たり前。応援する保護者も、公立と私立でプールサイドが別れているという徹底ぶりです。

また、多様性という点においても、公立校はブルーカラーのイギリス人が多く、私立の方が国際色豊かな傾向にあるそうです。

どんな学びが子供を育てるのか

ブレイディさんの息子は、貧困や差別に直面しても、タフに逞しく成長していきます。

普通に考えたら、教育環境としては私立の方がいいわけで、この本を読んで自分の子もこんな中学校に行かせたい、と思うかはまた別の話。貧困や差別の溢れる環境で、それらに翻弄されず、社会で活躍できる学力を身につけるのは大変なことです。

母親のブレイディさん自身が貧困家庭出身ということもあり、下層社会に暮らす人々たちへの熱い想い、反骨心に溢れており、そんな母親の存在が息子の成長に前向きな影響を与えているのは間違いありません。

テーマは重いものの、一気に読めてしまい、主人公の逞しさに勇気をもらえます。ブレイディさんによるイギリス底辺 託児所のレポ、「子どもたちの階級闘争ーブロークン・ブリテンの無料託児所から」もオススメです。